押田茂實名誉教授の法医学講義を聴講してきました

本日、高二Dの生徒13名と担任で、日大法学部の法医学の名誉教授、押田茂實(おしだしげみ)教授の講義を聴講してきました。押田教授は、「足利事件」を再審無罪判決に導いたDNA鑑定を行った先生です。高二D組は文化祭で刑事裁判や法医学を盛り込んだ映画製作を企画しているので、聴講させていただくことになりました。
7月12日のテーマは「大災害と法医学」。過去の事例から、災害で亡くなったご遺体を遺族のもとへどうやってお返したか、ということが主題でした。

昭和46年(1971年)日航機墜落事故(岩手県雫石市)、 昭和60年(1985年)日航機墜落事故(長野と群馬県の県境に墜落)など、具体的な事故に対する対処を説明してくださいました。
日航機墜落では、機体が炎上してしまったので、ご遺体は焼けてしまい、加えて燃えるような暑さ、激しい夕立で、個人の識別がかなり難しい状況であった。しかし、DNA鑑定法が確立していない当時であったが、結果として犠牲者520名のうち518名の個人識別を、「歯型」の鑑定と「指紋」で個人識別をおこなったそうです。これは、なんと世界でもギネスブックに載る記録だそうです。

他にも、東日本大震災に関してのお話、 大災害での教訓などのお話もうかがえました。「ワンポイントサバイバル術」のレクチャーもあり、「女性のほうが生存率が高い」「地下鉄で災害が起こったときには息を止める」「携帯電話は関西や九州方面で買った方が首都圏では使える」といったお話に生徒たちは真剣に耳を傾けていました。

参加した生徒たちには、亡くなった方々や震災から教訓を学び、復興につなげていく…という押田先生のメッセージが強く伝わったようです。

今回のことを生かし、素晴らしい映画を作成したいと思います。ぜひ、文化祭で見にいらしてください。