高3教養講座『座禅』

高校3年生の希望者を対象とした教養講座にて、坐禅体験を実施しました。体を楽に動かせる服装(体操着など)で和室に集合!まずは、座禅の仕組みや由来の講義から始まり、呼吸法や柔軟など、普段とは違う取り組みに生徒の背筋も自ずとまっすぐに・・・

 

禅と言えば、仏教徒が実践する修行という印象が強いかもしれませんが、今日、瞑想は精神的な健康によいということを証明するような研究も盛んにおこなわれているようです。本屋さんに行けば、何冊もの「マインドフルネス」についての本をみつけることができます。

華やかとは言えない講座でしたが、呼吸に気を配りながら短い瞑想を何度か練習し、最後は25分間を坐りきりました。

 

 知識には大きく二種類あります。教師が生徒に直接伝えることができる知識と、生徒が自ら発見しなくては獲得することができない知識です。例えば歴史の授業で習う史実などは、前者の知識ですね。対して、坐禅で得られるものは後者の知識だと思っています。

皆さんに足の組み方、呼吸の仕方、呼吸に集中する方法などを伝えましたが、教えることができるのはここまで。後は、生徒の皆さんがそれらの実践を通じて、自ら自分の中に何かを発見しなくてはならないのです。「深く呼吸するって、意外と難しいことなんだな」「いつもは気づかなかったけれど、頭って重いんだな」「背中が凝っているな」等々。自分自身に意識を向けるということが肝心です。そうすることで、不思議と少しすっきりとした気分になれます。

講座は静かに始まり、静かに終わりました。地味な2時間でしたが、各々が各々なりに逞しく何かを学んで帰ってくれたようでした。