活躍しています!卒業生

現在、熊川哲也さんが主宰するKバレエカンパニーでアーティストとして活躍する瀬屑真紀さん。瀬屑さんは中学からトキワ松学園に入学し、高校1年修了時まで在籍後、イギリスのバレエ学校に3年留学後、バーミンガムロイヤルバレエ団、ポーランド クラクフオペラバレエ、スウェーデン王立バレエ団に在籍しました。今回は、トキワ松学園在学中のこと、海外での経験、日本に帰国して思うことについて語ってもらいました。

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―トキワ松学園在学中のことについて教えてください。
通っていたバレエ教室との両立が大変でした。自分には完璧主義のところがあって、とにかく授業中で全部覚えようと頑張っていました。当時から英語が好きで、LS(リスニング&スピーキング)の授業ではネイティブの先生と話す機会が多く、書く・読むだけではない英語の力がついたと思います。また、授業の最初に英語でよく歌ったのですが、今でもそのときの歌が出ると口ずさみます。

―イギリスに渡って、大変でしたか?
とにかく英語が耳に入ってこなくて大変でした。耳が慣れるのに1年近くかかった気がします。大変でしたが、バレエが好きでその環境を与えられたという感謝の心と、海外のバレエ団で活躍する夢があったので頑張ることができたのだと思います。

―海外で感じた文化の違いを教えてください。
自分の思っていることをきちんと伝える人が多いということです。私は日本では聞き役に回るほうが多かったのですが、海外で生活して変わりました。また、スウェーデンで感じたのが穏やかなのんびりとした国民性で、スウェーデンの振付師の方の作品は、民族独特の要素が入った面白いものでした。生活した3つの国で、それぞれ生活してみないと分からないことが多いと実感しました。

―今後の目標を聞かせてください。
まずは、所属先でステップアップしたいです。日々のちょっとした、自分にしか気づかないような成長を楽しみたいと思います。また、日本ではバレエの敷居が高いと思います。ヨーロッパではカップルがデートなどでもバレエを見に行きます。また、出演者に対するお世辞がなく、出来がイマイチだと拍手によって満足度が分かります。そうした日本と海外の意識のギャップを埋めていければと思います。

―あらためてトキワ松学園でよかったことや後輩に一言お願いします。
トキワ松学園でよかったことは、あたたかくいつも支えてくださる先生がいることです。とくに試験前の大変な時期には、たくさん助けられました。在学生のみなさんには、ONとOFFの切りかえや時間の使い方を気にしてほしいことと、ぶれずに自分の目標を持つことを伝えたいです。持って生まれた才能よりも、どれだけ一生懸命になれるかが大切だと思います。また、集中しすぎると回りのものが見えなくなってしまうと思います。私もそうですが、そういうとき私はバレエ以外のものも見るようにしています。

瀬屑さんは先月、所属するKバレエカンパニーの「くるみ割り人形」の公演でクララ役を演じました。これからもトキワ松学園は一人ひとりの卒業生を応援する「生涯サポーター」であり続けます。

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