体温に応じて放出する薬 - 2学期サイエンス講座-

本日は、1学期に1回理科が主催しているサイエンス講座の日です。

今回は、神奈川工科大学応用化学科 斎藤 貴 教授にお越しいただき、

新たな機能を持った医薬品のカプセル開発について、お話いただきました。

経口投与の薬は、普通に粉などで飲み込むと、一気に効果が発揮されてしまい、

身体の中のその薬の濃度が濃くなってしまうと、効果だけでなく副作用が現れてしまうこともしばしば。

そこで、現在、一気に薬を放出せずに、じわじわとゆっくり薬を放出するように

仕掛けを持ったカプセルが、各種考えられています。

その中でも、斎藤先生の研究室では、温度によって変化する物質を使って、

熱が出たときだけ解熱剤を放出するようなカプセルを研究されているそうです。

とても難しい内容も入っているお話だったのですが、

中学1年生にもわかりやすく、そして高校生には興味深く講義をしてくださり、

生徒たちは非常に満足していました。

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実際にその薬を包み込むための高分子化合物や、カプセルなどを手にとって

見ることもでき、講義が終わったあとには、

「温度を変えてみたい」とお湯を持ってきて、温度でどんどん縮んでいく様子を

みんな興味深く観察していました。

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