高3・中3教養講座 判決を出す怖さとやりがい~裁判傍聴~

トキワ松学園の社会科では毎年、高校3年生の希望者を対象とした裁判傍聴を行っています。今年度は中3と高2の希望者も参加し、ドラマではない本当の裁判を見学することで裁判の制度や仕組みを実体験で学び、法律について考える良い機会となりました。

今回、中3と高2の裁判傍聴には弁護士資格を持った大学の先生と、裁判傍聴を題材としたアクティブラーニングに取り組む先生にご同行いただき、裁判と裁判のあいだに解説をしていただいたきました。また、高3の傍聴後には東京地方裁判所の裁判官の方に質問する機会をいただき、どの学年も通常の裁判傍聴ではできない貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。

<生徒の感想から>
傍聴席と裁判を行っている人の距離が近いことに驚いた。被告人の手のしぐさや表情の変化など細部まで見ることができ、心情が伺えた。裁判の雰囲気も独特で緊迫したものだった。

裁判官が判決を言いわたす場面で「主文」と裁判官が言ったとき、傍聴席にいる私でさえ、事件には何の関わりもないのに緊張した。

最も印象に残ったのは、裁判官が弁護士に質問内容がずれていると指摘したところです。話している途中でもズバっと入ってくるのには驚きました。

薬物は教科書の中でしか見たことがなかったので、思っているよりも身近な話題なのだと考えさせられました。実際に検察官が被告人のコカインを出したときには緊張が走りました。

裁判傍聴というと堅いイメージしかありませんでしたが、実際に傍聴してみてイメージが変わりました。裁判官の方が質問にたくさん答えていただいたので、裁判官のイメージも変わりました。

裁判員裁判では大学生でも裁判員を断る人が少ないことや補助裁判員の出番は少ないなど自分の思っていたイメージと違うことも多く、質問会は本当に勉強になった。

裁判官の方の「判決を出すのは怖いことだが、それがやりがいでもある」という言葉を聞き、私には出来ないことだと思いましたし、お話を聞くことが出来てとても良い経験でした。